金華山島
Kinkazan Island




場所

金華山島は、宮城県
・牡鹿半島の対岸に位置する、周囲約26km、面積約10平方キロメートル、標高445mの小さな島です。金華山島には、黄金山神社という神社があり、島全体が聖地となっています。古くから、奥州三霊場の1つとして知られてきました。

金華山島では、宮城教育大学環境教育実践研究センターの伊沢紘生教授、宮城のサル調査会の皆さんを中心に、ニホンザルの長期研究が続けられています。他にも、ニホンジカを始め、ヘビ、モグラなど、様々な動植物の調査が多くの研究者によって行なわれています。

森林

神社を中心とした島の低部域には、ニホンジカが高密度に生息しています。シカの食害による影響で、低部域には芝生が広がり、メギ、ニガイチゴ、サンショ、アザミなどのトゲの多い植物が多く生えています。



島の低部域:ニホンザルと、奥は牡鹿半島



島の低部域:ニホンジカと、奥は牡鹿半島



島の上部域:ニホンザル


島の上部域:雪景色
ニホンザル

 現在、金華山島には、6群のニホンザルが生息しています。2004年3月に宮城教育大学フィールドワーク合同研究室のメンバーを中心に行われた一斉調査において、群れには所属していないオスを加えて、200頭あまりのニホンザルが確認されています(引用文献:宮城県のニホンザル第16号)。

 群れのうちのいくつかは非常によく人付けされており、近くから行動をつぶさに観察することができます。特に、神社周辺に生息するA群は、20年以上にわたって継続観察され、個体の系譜や群れの遊動域の変化などが明らかにされています。




夏:石に座るニホンザル(左)と調査者(右)



夏:メギの新葉を採食する



秋:真っ赤に熟したガマズミの果実を採食する



秋:陽だまりで毛づくろいをする



冬:雪の中、クリの新芽を採食する


冬:サルダンゴを作って休息する

Last update: 2004/09/03 by shimooka
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