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解説:中川尚史.サルの食卓ー採食生態学入門.1994,288pp.平凡社,東京.
                                       

                                                               

(要旨)

 もうひとつのサル学へ。サルはいつどこで何をどのように食べるのか。そしてそれはなぜか。フィールドワークに基づく本格的な食の生態学の試み。(帯紹介文より)

(目次)

はじめに

第1章 遊動−どこで食べるのか

    1.一日の移動距離/2.遊動域面積/3.縄張り(テリトリー)/4.土地利用

第2章 食物−何を食べるのか

  1.霊長類の食物の概要/2.食性と関係するもの様々(a.食物と体の大きさ、b.食物と遊動域面積、c.        食物と脳の大きさ)/3.一日の採食リズム/4.行動の時間配分/5.ニホンザルの食物

第3章 食物と栄養

  1.食物の栄養含有量と栄養摂取速度/2.ニホンザルの食物摂取量/3.ニホンザルの栄養摂取量/4.霊長類の栄養要求量(a.カロリー(エネルギー)、b.蛋白質)/5.エネルギー収支と蛋白質収支(a.ひとつめの推定方法、b.もうひとつの推定方法、c.幸島の場合)/6.栄養学的観点からの食物の季節変異と地域変異

第4章 性および年齢による違い

  1.授乳雌・妊娠雌の採食行動/2.年齢による採食行動の違い/3.性による採食行動の違い

第5章 食物をめぐる競合

 1.競合のタイプ分け、2.群れ内の直接的競合、3.群れ内の間接的競合、4.群れ内の直接的競合と間接的競合、5.群れ間の直接的競合、6.繁殖成績から見た食物をめぐる競合

第6章 最適採食行動

 1.群れ生活の利益、2.最適群れサイズ、3.最適採食行動(a.最適採食行動とは?、b.食物選択、c.食物パッチ選択、d.食物パッチの滞在時間配分)

第7章 ほかの生物との共生関係

 1.サルと他の動物との共生関係、2.サルと植物との共生関係

おわりに

引用文献

(解説)

  霊長類採食生態学について、専門家を志す研究者に基礎から応用まで全体の枠組みが分かるように、最新の研究を取り込みながら紹介するとともに、一般読者にも読み進めるように、工夫を凝らした。

  1995年日本霊長類学会学術奨励賞受賞作

(正誤表)

 

(誤)

(正)

p.55(図2−2説明)

m

は葉食者を、lは果実食者を表す。

m

は果実食者を、lは葉食者を表す。

p.77(図2−9)

雲仙山(8のパターンと9のパターンが共に黒塗りで区別できない)

霊仙山(志賀高原、吾妻山、及び霊仙山、加えて下北半島の右半分強が8のパターン。原の町と、下北半島の左半分強が9のパターン

p.87(表3−1)

34.64

!10.21

34.64

!10.21

p.96、l.9

a−d

(削除)

p.161(図4−2)

破線

l

破線

m

p.164、l.15

大きな

小さな

p.171、l.8

消費量

摂取量

p.191(図5−3説明)

n

は大パッチを通過した日の値を示す。

n

は大パッチを通過しなかった日の値を示す。

p.193(図5−5)

孤立バッチ

非孤立バッチ

大バッチ

孤立パッチ

非孤立パッチ

大パッチ

p.248、l.14

ジェフロイクモザル

ジョフロイクモザル