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解説:中川尚史.カメルーン・トラブル紀行.2003. 新風舎.東京.
                                       

                                                               

(要旨)

 カメルーンのようないわゆる発展途上国、しかもサルの住んでいるような僻地で調査生活をしていれば、日本では予想もしないような数々のトラブル、アクシデントに見舞われる。(中略)、途上国での調査者の資質には、様々な難局に対処していける能力が含まれる。いや、順調に生活が成り立った上での調査であることを考えれば、調査が成功するか否かを決めるのは、むしろこの能力次第であるともいえるだろう。(中略)本書がサルの生態調査のみならず、将来途上国、しかも僻地で活躍することを夢見ている多くの若者たちの一助になれば著者としてこれほどの幸せはない。(カバー裏内容紹介文より)

(目次)

はじめに/入国審査/ビザ・調査許可/車/運転/検問/ことば/雇われ人達/食事/物価/通信手段/スリ・引ったくり/泥棒/部族間抗争/雨/気温/ゾウ/ヘビ/病気/自然災害/砂漠化/密猟/あとがき

(解説)

 主にはアフリカ・カメルーンでのサルの調査を通じて自身が遭遇したトラブル、アクシンデントの類いを紹介した、自身初の純粋に非学術的著書です。税関や検問でいちゃもんをつけられたり、車がスタックしたり、スリや泥棒にあったり、マラリアにかかったり、ゾウやヘビに襲撃されたり、などなどです。決して美文とは言えませんが、おおむねフィールドノートに記録されたメモをもとに書きましたので、記述の正確さには自信を持っています。サルの研究のみならず、将来、看護・医療分野など僻地での活動を志す若い人たちにぜひとも読んで頂きたく思い、文庫本として出版して頂きました(価格:600円+税)。