遊動域
サルの群れが日常的に利用している地域、すなわち遊動域は、その群れに何頭のサルが含まれているかによって、だいたい決まっています。西部林道周辺の低地の広葉樹林地帯では、20-30頭の群れは1km^2弱の広さをつかっています。これは、他の地域にくらべてとても小さいのが特徴的で、森が豊かなことと対応しています。たとえば、冬には雪におおわれる下北半島では、一つの群れが30km^2近くの遊動域をもっていたことがあります。
群れと群れの遊動域は少しずつ重なりあっていることがおおく、それぞれの群れは、群れのメンバーが変わっていっても、何年にもわたって同じ場所で生活を続けていきます。また、それぞれの群れには、遊動域の中によく使う食べ物の木や、毛づくろいする場所があって森の利用の仕方も世代を越えて受け継がれていきます。
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